祝 1万PV突破記念 これだけは読んでほしい『ノンフィクション、ルポ』編
今日はノンフィクション、ルポです。やっぱり現実って面白いですよ。ここでご紹介しているものは本当におすすめです。是非読んでほしい。
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「絶望」ってこういったことをいうのでしょうね。「そういう時代だった」という言い訳が通るのかもしれませんが、彼らの上に築かれた繁栄ということは覚えておいたほうがいい。
よく求人誌に掲載されている自動車工場の季節工の話です。筆者が実際に季節工として数カ月勤めたルポです。「8818639」が筆者の工番。勤めた自動車工場は日本が世界に誇るあのメーカーです。
勤務開始前から始まり、工場に勤めるさまざまな工員の姿を描写し、生産能力をあげるための生産過程の改善と人員削減、それに伴う負担を背負う工員、翌日には消えていく隣の労働者。
自動車という繁栄と豊かさの象徴の裏に隠されてわれわれには見えない、血を流した人たちの姿を知っているでしょうか。
「歯車は、磨り減っても使えなくなっても、モノとしては残るでしょう。でも、私はなにも残ってないんです。だから、譬えるとすれば、会社の燃料ですよね。使い切ったら、あとはなにも残らないんです。」(解説 重松清)
●2位:『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(矢部宏治著)
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読んだら、日本のことをなに一つ知らなかったことを思い知ります。日本はまだアメリカの属国なのでしょうか。前後の世界の作られかた。日本という国の姿がわかります。
こちらはブログでもご紹介しました。是非お読みください。
●3位:『敗れざる者たち』(沢木耕太郎著)
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沢木耕太郎と聞くとだれもが思い浮かべる作品は『深夜特急』ではないでしょうか。一人旅、バックパッカーといば、五木寛之さんの『青年は荒野をめざす』。そして筆者の『深夜特急』。わたくしは『深夜特急』を小説ではなくテレビで知り、沢木さんの名前も知りました。20代前半のときにタイとインドにバックパッカーとして訪れたのは、少なからず『深夜特急』の影響もあったはずです。まともに沢木さんの作品を読んだのは本書『敗れざる者たち』が初めてと言ってもいいでしょう。
本書は短編が6つ収められています。ボクシング、野球、ランナー、サラブレッド。いつもスポットライトと観衆の視線を浴びるのは勝者であり、忘れられるのは敗者の宿命です。勝負の世界は美しく、熱狂的で、そしてまた残酷です。勝者の下には数えきれないほどの敗者たち。今日の勝者は明日の敗者かもしれない。敗れた者たちのその後をわたしたちは知っているでしょうか。勝者は敗者の末路を知っているからこそ、命をかけて勝者になることを求めるのかもしれません。一度の人生をスポーツに賭けて、そして燃え尽きた者たちの物語が書かれています。